ペット専門ライターにこだわる理由|老犬介護で見えた課題とペットの未来のために

近年、「ペットライター」という呼び名も認知されつつありますが、専門性が十分に理解されているとは言い難いでしょう。
「ペット」は誰にとっても身近な存在で、その分「誰でも書ける」と思われがちなジャンルです。
実際、ペットジャンルは報酬も低い傾向にあり、軽視されがちにあることを肌で感じます。
それでも、私はあえてこの道を選び、6年経った今でも犬に特化したペット専門ライターとして活動を続けています。
それは、現在のペットを取り巻く環境には多くの課題があり、伝えるべき使命があると信じているからです。
なぜ他の高単価ジャンルでも通用するスキルがあるのに、あえてペット分野にこだわるのか。
私自身の経験、現場で感じた課題、そして伝えたい想いをお話しします。
目次
「もっと稼げる道」よりも大切にしたいこと

私は、薬機法に関する資格や、SEO記事・アフィリエイト記事の実績も多数あります。
このスキルがあれば、美容や健康などの高単価なジャンルでの執筆も可能でしょう。
実際、人間のサプリメントに関する記事を執筆してみないかというお話も頂きました。
もちろん、私はペット専門ライターとして生活していくのに十分な収入を得ていますが、ジャンルを広げれば、より収入は増えるでしょう。
それでも、私は「犬・猫専門」であり続けています。
もっと稼げる道があるのに、なぜだと思いますか?
それは、単に「犬が好き」という気持ちだけではありません。
愛犬の介護・闘病生活で気づいたことや、ペットを取り巻く今の日本の現状を「このままではいけない」と強く感じたからです。
私の原点は愛犬たちの介護

私がwebライターになったのは、寝たきりになった愛犬やガンを患った愛犬たちの介護するため、在宅で働ける仕事が必要だったからです。
もちろん、「少しでもそばにいたい」という気持ちもあります。
それまで長年人間の介護の仕事に携わってきた私にとって、愛犬たちの介護をつらいと感じたことはありません。
むしろ、大切な家族の一員である愛犬たちのお世話をさせてもらえることに、喜びと幸せを感じていたのです。
しかし、家族は違いました。
愛犬たちの夜鳴きや止まらない咳、体位変換のたびに私がゴソゴソと動く音で寝不足が続き、ついには「捨ててこい」という信じられない言葉まで飛び出すようになり…。
仕事柄、介護によって家族関係が悪化するケースはたくさん見てきましたが、犬の介護でも同じことが起こるのだと身に染みて感じました。
犬の介護に悩む声が届いてきた
さらに、当時のSNSでは、介護疲れや孤独に悩む飼い主さんの声があふれていて、中には飼育放棄という悲しい選択をせざるを得ない人も少なくありませんでした。
確かに犬の介護は大変です。けれど、それ以上にかけがえのない喜びもあります。
考え方を少し変えるだけで、心がずっと楽になる。
ほんの少しの工夫で、飼い主の負担が軽くなり、犬の穏やかな時間を守れることもあるのです。
そんな思いから、私は自分の経験をもとにSNSで見かけた投稿にアドバイスするようになりました。
そこで気づいたのが、犬の介護に関する情報が、あまりにも少ないという現実です。
せっかくライターという「伝える手段」を持っているのだから、ペットの情報を届けることで飼い主さんの心を少しでも軽くし、飼育放棄という悲しい選択を減らす力になれたら。
その想いから、ペットライターになろうと決めました。
「ペット大国」なのにまだまだ課題が山積みな日本

ペットライターとしてさまざまな情報に触れる中で気づいたのが、日本は「ペット大国」なのに根深い課題がたくさん存在しているということです。
たとえば、日本の法律では犬や猫といったペットは「物」として扱われ、ペットフードは「雑貨」として安全基準も最低限。
さらに、飼い主のマナー問題も後を絶ちません。
これらのことは、ペットを「家族の一員」「命ある存在」として厳しい法律を定めている欧米諸国と比べて、大きく遅れている現状です。
また、年々殺処分は減っていますが、それは保護活動をしている人たちのおかげであり、飼育放棄自体が大きく減っているわけではありません。
高齢になった、病気になった、手に負えなくなったなどの理由で、安易に手放す人も少なくないのです。
こんな現状を変えたい。日本をペット先進国にしたい。そのためには、ひとりひとりの意識を変えることが欠かせません。
だからこそ、ペットライターとして正しい情報を届けたり、問題提起を行うことが大切だと感じています。
飼い主さんの声から見えてきた課題と現実

私は、犬の情報メディア「INUNAVI」で、多くの飼い主さん向けアンケートに関わってきました。
回答を見て感じたのが、飼い主さんひとりひとりの意識や知識には、想像以上に幅があるということです。
日頃からしっかりケアや健康管理に取り組んでいる飼い主さんもいれば、ケアの必要性がわからず、何もしないという飼い主さんもいます。
どちらが良い悪いではなく、「情報の質」でその差が生まれているように感じました。
さらには、
「所詮ペットにお金をかけたくない」
「病気になったら捨てて新しいペットを買えばいい」
「1歳になったら可愛くないから買い替える」
という飼い主さんもいて、そもそもの「命を預る」という大切なことが伝わっていない現状に、犬のことを考えると悲しくなります。
もちろん、考え方は人それぞれ。しかし、犬は「物」ではありません。
だからこそ、ことばの力で、少しずつでも現実を変えていきたいと思わずにはいられないのです。
SNSやネットの誤情報がペットと飼い主の幸せを妨げる

ペットライターという仕事は、他の専門ライターに比べて参入しやすく、誰でも始められるでしょう。
しかし、その分誤った情報が多いということも現実です。
SNSやネット上には、根拠のない情報や古い情報、個人の体験談をもとにした誤解を招く内容が溢れています。
さらに言えば、獣医師による監修や執筆は信頼性が高いものですが、テーマによっては専門外の分野もあり、必ずしも正しい情報とは限りません。
また、獣医師免許を持っていても、臨床現場やペット業界から長く離れている場合は、情報が古くなっていることも。
飼い主さんは、ネットにある情報を「正しい」と信じています。
ささいな誤情報でも、必要のない不安を与えてしまったり、ペットにとって最善ではない選択をしてしまうなど、ペットと飼い主さんの幸せを遠ざけてしまうこともあるのです。
だからこそ、すべての記事を書くことはできなくても、時間に余裕があるときには単価に関係なく自ら応募して記事を書くようにしています。
小さなことでも、誰かとその子のために質の良い正しい情報を届けたい。それが、私が書き続ける理由です。
専門性と経験を活かし、いのちを預かる大切さを伝える

私はペットライターですが、ただ「正しい情報でペットの記事を書く人」ではありません。
これまで4匹の愛犬を見送り、今も4匹の愛犬と暮らす飼い主として日々の喜びや悩み、いのちを見送るつらさを経験してきました。
その中で実感したのは、「いのちを預かる責任の重さ」と「その情報を届ける側にも責任がある」ということです。
だからこそ私は、経験だけに頼らず、ペットフーディストや動物介護士などペットに関する資格を取得し、専門知識をきちんと学びました。
曖昧な情報や不安だけを煽るような記事ではなく、飼い主さんに寄り添い、行動につながるような根拠ある情報をわかりやすく届けたい。
獣医学が常に進化しているように、ペットに関する栄養学や行動学、介護の知識も日々アップデートされています。
資格を取って終わりではなく、学び続けること。
それが、いのちに関わる情報を扱うライターとしての最低限の姿勢だと思っています。
老犬サロンの夢とライターだからできること

愛犬たちの介護をしているときから、いつか老犬のトータルケアサロンをやりたいと思い、必要な知識を学んできました。
老犬に多い食事・健康・ケア・介護などの悩みに寄り添い、飼い主さんは一人ではないと安心できる場を作ることで、老犬の飼育放棄が少しでも減って欲しいという願いからです。
ただ、老犬サロンは「場所」が必要です。どれだけ頑張っても、来られる人・訪問できる家は限られています。
遠くに住んでいる飼い主さんには、支援が届かないでしょう。
だからこそ私は、ペットライターとしての活動に大きな意味と可能性があると信じています。
離れていても、できることがある
文章は、時間や場所を選びません。
今この瞬間にも情報を必要としている誰かの元に届き、不安をやわらげたり、行動のきっかけとなったり、選択肢を増やしたりすることができるのです。
それって、凄いことじゃないですか?
実際に対面で支える老犬サロンと、距離を超えて届けられる文章。どちらも、老犬が飼い主さんのもとで最期のときまで穏やかに、幸せに過ごすための大切な手段です。
もちろん、老犬サロンの開業はこれからも目指していきます。
そして同時に、ペット専門ライターとしてできることをひとつずつ丁寧に積み重ねて、誰かの助けになれたらと思っています。
最後に|犬や猫の幸せのためにことばを紡ぐ

犬や猫は、言葉が話せず、自分で情報を選ぶこともできません。
代わりに情報を受け取り、選び、行動するのはわたしたち人間です。
「この子のために、少しでも良い方法はないか」
「こういうときはどうしてあげたらいいんだろう」
飼い主さんが必死に調べてたどり着いた記事が、もし誤った情報や偏った意見だったとしたら……?
その情報が、飼い主さんの判断や意識、犬や猫の未来をマイナスに変えてしまうこともあります。
でも反対に、ひとつの記事が不安をやわらげたり、命を守る選択につながることだってあるのです。
だから私は、犬と暮らすひとりの飼い主として、 そして専門知識を持つライターとして、「届ける情報」と「使うことば」を大切にしています。
ことばが、誰かの支えになることもある
ライターという職業は、収入を得るための手段として選ぶ人もいるでしょう。
でも、私はすべての犬猫の幸せのために、ライターという手段を選んだ人間でありたい。
これから犬・猫と暮らす人にも、いま愛犬・愛猫と向き合っている人にも、そして、少し先の未来を生きる犬・猫たちのためにも。
犬や猫と飼い主がもっと理解し合えるような社会になるように、私はこれからもペット専門ライターとしてことばを紡ぎます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ペット専門ライター・ペット専門家。
長年人間の介護に携わってきたが、寝たきりになった愛犬の介護をきっかけにペットライターへ。ライター歴は7年。
さまざまなメディアで、犬・猫の食事や介護、ペット保険など幅広い分野で記事の執筆・監修を行う。現在は4匹の愛犬と暮らしながら、老犬のトータルケアサロン開業を目指す。
【保有資格】
ペットフーディスト / ペット食育士1級 / ペットフード安全管理者 / 犬の管理栄養士 / 犬の腸活管理アドバイザー / 犬猫アレルギー管理アドバイザー / JKC愛犬飼育管理士 / ホリスティックケア・カウンセラー / ペットセラピスト / メディカルトリマー / トリマーペットスタイリスト / 犬の皮膚被毛ケアリスト / 愛玩動物救命士 / ペットセーバー / ペットセーバーEMR / ペット看護士 / 動物介護士 / YMAAマーク薬機法・医療法適法広告取扱個人認証保有

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